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2025 はなぶさレター 11月

11月になろうとしていますが、悪天候のため運動会が延期になり学年ごとの開催になってしまいました。おまけにその頃からインフルエンザがにわかに増え、瞬く間に学級閉鎖のクラスが出てしまい、幼稚園も右往左往している状況です。インフルエンザに感染してしまったお子さんやご家族の皆様には一日も早いご回復をお祈りしています。そんな中、年長組のみの運動会が27日(月)に行われました。この日は数名お休みの子がいましたので、私たちもとても残念に思っていました。あるご家庭とお電話で話した時にこんな話をしてくださいました。運動会が出られないとわかった時に子どもがとても悔しがって大泣きしたこと。そして、一夜明け「雪組のみんなにがんばって」と伝えてほしいとのことをお話しくださいました。生まれてまだ5年と少しの子どもが自分の気持ちを吐き出した後、いろいろと考え感じたのだと思います。そして、応援する気持ちを言葉に出来たことに胸が詰まる思いで、電話口のお母さまと一緒に泣いてしまいました。運動会に出られなかったことは悔しかったに決まっていますが、それをプラスの方向に自分から気持ちを変えられたことは何より得難い、とても尊い力になっていると思います。先日の『はなぶさRADIO』で「I'm proud of you」のくだりがありましたが、これこそ「We are proud of you!!」を感じた瞬間でした。

更には、お休みの子がいると組む友達が変わったりして混乱する組立体操では、自分たちで考え、先生にアドバイスをもらいながら動いていた姿もありました。最初は自信が無い姿ばかりだったのが、毎日練習する中で大きな声で堂々と「押忍!」と演技をする姿、みんなでいい音楽を届けようと友達の音を聴きながら演技、演奏をしたリズムアンサンブルなど、たくさんの雄姿を見せてくれ、先生たちの涙腺も緩くなった日でした。保護者の皆様も同じ思いだったのではないかと思います。運動会が始まり、リズムアンサンブルの楽器の片付けや朝礼台の移動など率先して手伝ってくださった保護者の方々のあたたかさが、リレーの頃には最高潮に達し、みんなでみんなの子どもを応援するような雰囲気の中、終えることができました。しかし、先生たちは休んだ子たちもみんなで一緒に運動会をやれないものか!出来れば保護者にも見てもらうことはできないかと、その日の職員会議で話し出し、体操の宮川先生も「あの子たちはあんなもんじゃない!もう一度組み立てを録画して配信できないだろうかと相談に来てくれました。もちろん、私も同じ気持ちでしたが次々とインフルエンザの感染者が増え・・・ということで、みんなが幼稚園に帰ってこられたら、ちょっと寒いけれど運動会の演技を一つでも二つでも見られるよう、また、年中組の園外保育もみんなで行けるように考えています。保護者の皆様にも残念な思いが残っていると思います。しかし、前述のお休みしても尊い力が育った子のようにどの子にも本番を目指して積み重ねた日々が、残念だった思いが、成長の糧になっていることと思います。どうぞその経験が次なる新たな挑戦へとつながる積み重ねとなるように見守ってください。幼稚園でもこの経験で芽生えた成長の芽をしっかりと育てていきたいと思います。