今を見つめて未来を夢見て 今を見つめて未来を夢見て

2025 はなぶさレター 6月

4月の保護者会でもお伝えしましたが、SNSやYouTubeなどの視聴時間が長いと子どもの成長に悪影響を及ぼすという医学会など専門機関から報告や投稿がよく見られるようになり、学会からの投稿に対して小児科医がコメントしていました。その小児科医がどのような方かまでは分かりませんが、私たち教育現場の肌で感じるものと同じでしたので、今回は幼児の睡眠と動画視聴の関係について、私の意見をお伝えしようと思います。小児科医曰く「言葉が遅くて自閉を心配されて受診した1歳児にYouTubeを見せるのをやめてもらったら、言葉が出たり、目線が合うようになったことが多いです。幼児期の1時間以上のメディア視聴は自閉症スペクトラム障害の診断を2倍以上に増やす(米国医師会発刊の医学誌)などしっかりとした報告も出ていまし、小児科外来でADHDを心配して受診される子の半分以上(いや、8割)は寝不足やゲーム・スマホを改善するとADHDのような症状が軽くなって、園や学校で普通に過ごせるようになりますから…」
自閉症やADHDといったことだけではなく、私たちも以前より集中する時間がとても短くなった、睡眠不足から朝からボーっとしている子が増えたと話すことが多いです。では睡眠時間はどのくらいが適当なのか?1~2歳は11~14時間、3~5歳は10~13時間が適当と言われ、不足すると脳の発達や心身の成長に影響があるとされています。また、YouTubeなどの視聴が1時間伸びると睡眠時間が16分減るというデータもあるそうです。睡眠不足の悪影響はご存じの通りですが、今回は動画視聴による悪影響の懸念点を上げてみます。①注意力の低下(集中力・落ち着きの低下)、②言語能力の低下(親子の対話の減少)、③実体験・五感刺激の不足、④睡眠不足(依存性・ブルーライトの影響も有り)などなど・・・視聴内容によっては暴力的になる場合もあります。ご家庭や園で見かけるため息をついちゃうような行動は、親子での会話を増やしただけで劇的に改善したという保護者の話も実際に聞いています。これからの子どもたちの健やかな成長のために親が何を選択し、どうするのかが何より大事ですね。
とはいえ、日々忙しいママたちに絶対ダメ!とは、なかなか言いにくい・・・私もため息をつき、目くじらを立てながら4人を育て、ディズニーのビデオに子守りをさせたことももちろんあります。でももっと知識を持っていれば・・・と、今さらながら反省ばかりです。私みたいなことにならないよう、家族でデジタル機器や動画視聴との向き合い方を話したり、なんなら「えい!」と止めてその分みんなで話をしたり、家族みんなで出来るゲーム(画面に向かうのではなく実際に手を使うトランプやジェンガなど)をするのもいいかもしれません。もうすぐ梅雨入り。家にいることが多くなりますが、ちょっと意識を変えて過ごしてみてくださいね。