2024 はなぶさレター5月号
新年度スタートから一月足らず。鯉のぼりが元気に泳ぐ下で子どもたちは少しずつ園生活のリズムをつかみ、徐々にやりたいことや言いたいことを表現できるようになってきました。親から離れる不安を感じている子もいますが、友達の様子や先生の声掛けを頼りにゆっくりでも前に進んでいます。保護者の皆様もゆったりとした気持ちで、一つ殻を破るその日を楽しみに見守っていきましょう。
私は、学校が大好きな子ども時代を過ごしました。優等生だったと言いたところですが、叱られることも多かったようで両親(特に母親)は心配していたようです。当の本人は、そんなことには全く気が付かず学校生活を楽しんでいました。現代の学校と同じように「不登校」や「いじめ」といった難しい問題は、私が子どもの頃にもありましたし、叱られた記憶も、悔しい思いをした記憶も多々ありますが、それでも学校に行くのは好きでした。きっと何か楽しいことや好きなことがあったのだと思います。振り返ってみるとそれは「人との出会い」だったと思います。実は人見知り(到底見えないと思いますが…)の私ですが、友達、先生、学校で出会う様々な人たちとの関わりを楽しんでいたのだと思います。ハーバード大学が約80年間に700名以上を調査した結果「私たちを健康で幸福にするのは、良い人間関係に尽きる」という結論に至ったそうです。ディズニーランドのアトラクションでも有名な作家のマーク・トウェインも「かくも短き人生に、争い、謝罪し、傷心して、責任を追及している時間などない。愛し合うための時間しかない。それがたとえ一瞬にすぎなくても、良い人生は良い人間関係で築かれる」という言葉を残しているそうです。
たくさんでも一人でも、屈託なく笑い合い、励まし合える人が傍にいることが人生には大切なのだと改めて感じました。それは家族の間でも大切で、あたたかな時間を1分でも長く共有できることが健康で幸福な人生の基盤になると思います。まずは、聴くことから始めましょう。答えを教えるのではなく一緒に考えてみましょう。きっと、子どもも大人も元気になれると思います。
今、子どもたちは人生に大切な人間関係を築く練習を毎日幼稚園で繰り返しています。仲良くなったり、喧嘩したりと初めからうまくはいきませんが、これから続く園(学校)生活の中で、助け合ったり、笑い合ったり、ぶつかり合ったりと言葉と行動で心を通わせ合っていきます。その経験が多いほど、健康と幸せを共有できる人間関係に恵まれることと思います。「家」は、上手くいかないときに心を整える家族みんなの安全基地になるよう、いっぱいいっぱい関わり合っていきましょう!私たちは、英に集まった子どもたちの未来に健康と幸福が訪れるよう、様々な教育と保育を用意して❝わくわく・どきどき❞の毎日を一緒に作っていきたいと思います。