今を見つめて未来を夢見て 今を見つめて未来を夢見て

2024 はなぶさレター4月号

桜の花も見ごろを迎え、人々にエールを送っているかのようです。新年度の始まりに子どもたちの心も期待でいっぱいだと思います!ちょっぴり不安もあるかもしれませんがそんな様子が見られたら「これからの毎日が楽しみだなー」と、親自身の期待感を是非伝えてあげてください。不安な気持ちを励ますより楽しそうにしている人に囲まれている方が前向きな気持ちになれるのではと思います。
新年度を迎えるにあたり先生たちは、どのような保育で子どもたちの育ちを援助していくか、ワクワクしながら計画を立てて子どもたちの登園を待っていました。私自身も先生たちの後方支援(ときどき出しゃばることもありますが…)をどのように行うか、子どもたちの成長につながる経験は何かを考えて始業式を迎えました。やはり大切にしたいのは、結果ではなくそのプロセスと動機です。行事などで皆さんにお話しするときは「本番の姿以上にそこまでの頑張りを認めてください」と、お伝えしていますが、それは結果だけに注目すると頑張ったことの価値が薄れてしまうからです。
先日ある大学生たちが被災地のボランティアに参加したものの数日で心が折れて帰ってきてしまったという記事を読みました。「誰も褒めてくれない」「自分たちが来ても喜んでいないようだ」と感じてしまったそうです。その学生たちの思いと行動力は素晴らしく、一日でも参加したことは称賛に価すると思います。プロセスが大事と考えれば感謝してもらえると思うのも無理はないかもせれませんが、突然の悲劇や苦難に生きることさえままならない人々の状況を慮れば、感謝の言葉がないのも当然と理解できると思います。学生たちが期待したような感謝の言葉が聞けるまでには、相当の日数と多くの人々との触れ合いが必要だったのではないかと思います。もう少し、もうひと踏ん張りだったのではないでしょうか・・・  私は、様々な挑戦をするプロセスで得た学びを次の挑戦に生かすからこそ価値が生まれるのだと思っています。褒められたいから頑張るのではなく、頑張ったから褒められるのです。子どもたちには、幼いなりに根気強く、諦めずに頑張り続けることの大切さと、そこから得られる生きるための知恵と力をたくさん手に入れてもらいたいと思っています。頑張ったプロセスを認めてもらう意味はそこにあります。少しずつ挑戦のスケールを上げ、少しずつ頑張り続ける期間を延ばし、成長とともに成功や賞賛が得られなくても折れない心が育って欲しいと願っています。
今年度も頑張ることや夢中になって楽しむ経験から多くを学び、咲き誇る桜に負けないほど生き生きとした毎日を一人一人が過ごせるよう、教職員一同で感動一杯の一年を作っていきたいと思います。今年度も、よろしくお願いいたします。